■東京都スキー技術選手権大会 初参戦記■


2/1(金)予選〜2/3(日)決勝までと3日間にわたり、東京都スキー連盟主催、東京都スキー技術選手権大会、予選より順次50%づつが準決勝、決勝と進出できる狭き門に挑んできました。
今回は僕、親分こと○バネがレポートさせていただきます。

男子500人、女子140人がエントリーする中、今回の参加メンバーは、我がチーム・デライーべからは、アメちゃん、ケンボー、魔女ことあづ、それに僕、他に同じ調布市スキー連盟よりみっちゃんこと緑○さんの計5人で参戦。
仕事の都合で木曜日から来られなかったケンボー以外は、すべて(家庭や仕事)をすっぽかして前日より会場である車山に山ごもりし、準決勝進出を全員が目標に、朝から意気込んでいざ会場へ!! ところが…
やはり前日より山にはいる兵(つわもの)どもがこれまたごっちゃり!!全てがライバルであり、全てが先生のようでもあり、そのうまさに圧倒されっぱなし!!目が合えば

「おまえは何しにこのコースに入ってきたんだ!」

と言われているような錯覚まで引き起こす始末。井の中の蛙である僕はその迫力に圧倒されっぱなしで、口数は少なくなるは、同じ斜面は滑りたくなくなるはで、体の動きもすっかり止まってしまい、一人緩斜面に降りてプルークで調整をしてしまうと言う、とても技術選とはほど遠い行動を繰り返してしまいました。
一方のほかのメンバーは僕が感じているそのプレッシャーの中、順番にスポーツマンコース順調に滑り降り、順調な仕上がりを見せていっていました。(魔女などは常にニコニコしながら降りていたのは僕の見間違えだったのだろうか??)

夕方になると他の選手たちも明日への活力を温存するためか、3時ごろよりコースも空き始め、やっと人が少なくなり、多少調整の終わった私もコースへ戻り数本流してはみるものの、小回りが一本も完走できないままにその日が終了。完全に気持ちが負けていることがよくわかりました。その後エントリーのためゼッケンを受け取りに受付へ。比較的全員がまとまった番号であったために、それぞれが一人で待つこともなく、緊張せずに過ごせると分かったことだけがせめてものその日の救いでした。(意外と小心者なんです???)

さて予選当日、比較的出走に時間のあった僕とアメちゃんは、魔女の小回りの会場へ。

「競技開始、即スタートの魔女にはちょっと気の毒だなぁ」

などとアメちゃんと言葉を交わしつつ、ゼッケンコールのあとにゴール付近より魔女を応援することにしようと迂回しながらゴール付近へ。いよいよ魔女がスタート、自分の事のように緊張して2人でみていると、その小回りのスピードが

「あれ? いつも見慣れているスピードよりかなり速い!」
「でもうまくコントロールできている!」
「さすが魔女!本番でかなり勝負に出てるな?」

などと考えていると、

「あっっ!!!」

さてこの後は…、皆様のご想像にお任せします。

そんなことをしているうちに今度は僕のスタート、総滑からのスタートで

「自分の得意な種目からのスタートだ」

と少しは昨日の緊張感がほぐれる。
僕のスタートの8人前、全日本への常連選手と聞かされ

「コース取りを参考にしよう」

とビーナスコースの上のほうから、彼のすべりをチェック、やはりスタートのコース取りが違う。自分なら怖くて入れない方向にスタートを切っていく、しかもストックで数回漕いで勢いよく飛び出す。

「参考にはなるが、あのコース取りは自分には無理だ」

などと考えながら、自分なりのコース取りを頭のなかで描きつつ、コースを目で追うと、そこにギャップがある。

「このコース取りではあの穴にはまってしまう、スタートの方向を変えよう」

とまた目で追っていくうちに自分のスタートの順番が来てしまった。ゴールの審判団からスタート合図の旗が振られ、

「よし!!このコース取りで行くぞ!!」

と意気込んでスタートしたとたん、頭の中は真っ白。滑走中の記憶などまるでなく、ゴールと同時に回想しようとするも

「なにも分からなかった、なにもできなかった、どうも呼吸もしていなかったみたいだ、どのコース取りできたのだろう?」

と、考えている間に審判団より得点発表。5人のジャッジのうち、上下2人をカットし、中3人の総合計で得点がきまる。

「おまえの点数はこれだ!出直してこい!このへたくそっっ!!」

と言わんばかりにいっせいに5人が得点を

「バッ!」

っと掲示する。自分の実力を思い知らされた。安堵と緊張が一気に訪れ、なんともいえない心地よさが体中を覆ったその直後、安堵と緊張が、悔しさと楽しさに変わり、

「またこのコースを滑りたい!!!これは麻薬だな?」

と、その楽しさに密かに気づき、だれにも分からないように

「ニヤッ!」

としていました。

結果は惨憺たる物で、準決勝にも進出できなかったのは言うまでもありません。
しかし、これはやはり楽しい、また来年機会があればぜひ参戦してみたいと思ったのは多分僕だけではないはずだったことを書き加えておきます。今年参加できなかった亀○くん、小○くん、来年は参戦しよう。
やはり、全てがかっこいい「戦う姿」を見せられる数少ない場であり、緊張感をなくした僕のようなリゾートスキーヤーにはとてもよい経験でした。

作成者:親分 / 2002年2月7日